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それ資産形成になりますか?─趣味の投資と資産形成は切り分けて

 先日、診療所を経営される院長から資産形成についてのお悩みを聞かせていただく機会がありました。開院されてから数年が経ち、経営も軌道に乗ってきたため、診療以外のことを考える余裕も出てきました。預金残高も順調に増え続けており、安心は安心なのですが、全く増えることのない預金に大切な資産を預けっぱなしで良いものだろうか、というもの。


 世間では資産運用立国の実現を目指す岸田政権のもと「資産所得倍増プラン」が掲げられ、今年から新NISAもスタート。これまで資産運用にそれほど関心を持ってこなかった院長ですが、近頃のモノやサービスの値上がりにはさすがに危機感を感じます。「銀行にお金を預けているだけでは増えないどころかどんどん目減りしてしまう(下図)。かと言って本業が忙しくて株取引なんてとても無理」、そんなお話でした。



 確かに投資と聞くとデイトレーダーのようにパソコンに張り付いてタイミングを狙う、短期間のうちに安く買って高く売る、そんなイメージをお持ちの方も多いかもしれません。「今年は日本株が絶好調!」「テーマはEV、半導体、水素!」「米国株もまだまだいけそ

うだ!」宝探しをするようなそんな話はワクワクしますよね。


 でもそんな投資手法はあくまで趣味の範囲と考えてください。資産形成をそんな風に捉えて取り組もうとすれば、大半の人にとっては苦痛でしかありません。せっかく買った株が値下がりすれば大騒ぎ。損してもそれが趣味なら良い体験ができたと割り切れるはずです。ゴルフにしても釣りにしてもそれが趣味であればどんなに本業が忙しくたってそこに時間を割くことは苦になりません。それにその体験を得るためにはそれ相応の出費も厭わないはずです。


 つまり趣味の投資と長期の資産形成は切り分けて考える必要があります。大事なのは長期・積立・分散という投資行動が将来の資産形成につながるということです。そこには自分の裁量で投資タイミングを計ったり、有望な企業やテーマを物色するといった要素は全くありません。一度決めたらただ淡々と継続するという、ある種退屈な行為でもあります。


 加えて長期に渡って積み立てる資金を捻出するためには健康でなければなりません。長期・積立・分散、そして健康。守るべきものが多いうえに様々なリスクにさらされる、そんな事業経営者であれば、保険を活用したリスクヘッジも併せて考えてください。


 あなたの思い描く将来の展望やライフプランをじっくりお聞かせいただき、理想とする豊かな未来を実現するためのリソースを提供しながら伴走する、それが当社の使命です。


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